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プロローグ
 
 どんな思いが綴られていても。
 それは、この世界で育まれてきた、
 この世界の願い。
 
 『泣くな』
 お前を泣かせるために選んだのではない。
 選んだのは、その笑顔を繋ぐ方法。
 
 それが、私のたった一つの願い《シスタ》。
 
 それでもお前は泣くだろう。
 取り残される自分のことよりも、私のことを思って泣くだろう。
 だから、伝えたい。
 その願い《シスタ》を持つ自分が、どんなに幸せであるかを。
 
 人を愛し、その人のために。
 
 その人から繋がる人々のために。
 
 そう願える自分が、とても幸せであること。
 その願い《シスタ》に充たされていること。
 
 そう思いながら抱きしめても、
 この本当の思いは伝わらないのだろうけど。
 いつか…………。
 
 いつか。
 
 きっと。
 
 『そうね』と微笑んでくれることを、
 信じることのできる『未来』があるのだから。
 
 
 ……愛している。
 
 
 
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